『野獣刑事』子供にツケを回していいのか(軽いネタバレあり)
こんにちは、じぇれです。
今回の課題作品はこちらです!
《地獄の映画100本ノック その12 『野獣刑事』》
1982年公開の本作は、70年代の流れを汲んだアウトロー刑事もの。
プロットに関して言えば、正直なところ構成の甘さも感じます。
でもですね、それでいいんですよ、これは。
過剰な暴力、過激な性愛、そして最後に残るのは虚無感のみ。
この映画に求められていたものは全て詰まっているんですから。
というわけで、鑑賞直後の感想がこちら!
『野獣刑事』
— じぇれ (@kasa919JI) 2019年3月30日
”光と影の魔術師”工藤栄一の面目躍如!暴力刑事、シャブ中、男にだらしないシングルマザー...人間の愚かさを炙り出し、同時にその片隅に宿る熱き魂をも照らし出す。しかし、愚かさの代償はあまりに大きく、いつの世もそのツケは子供に回る。ああ、無情!#地獄の映画100本ノック その12 pic.twitter.com/3TtyeEgCK7
”光と影の魔術師”と呼ばれた工藤栄一監督の描く夜は、妖しく艶やかで美しいんです。
これを観るだけでもおつりがきますよ!
おまけに、俳優陣もキレッキレ!
犯人逮捕のためなら、越えてはいけない一線も越えてしまうアウトロー刑事の緒形拳!
元祖(?)ダメんずウォーカーにして、大胆な濡れ場も披露するいしだあゆみ!
大切な存在がいるのに、シャブに溺れて暴れまくる泉谷しげる!
とまぁ、個性豊かなキャスト達が、人間の愚かさをこれでもかと見せつけてくれます。
それゆえに、彼らのやるせない末路には、やり場のない怒りすら感じずにはいられません。
いつの世も、愚かな大人の犠牲になるのは子供たち。
この負の連鎖を起こさない程度には賢くならなければ。
みんな約束だよ!
もう子供たちにツケを回してはいけない!