シナリオの迷宮 ~あるいは(無恥がもたらす予期せぬ軌跡)

脚本愛好家じぇれの思考の旅。とりとめもなく綴っていきます。

『野獣刑事』子供にツケを回していいのか(軽いネタバレあり)

こんにちは、じぇれです。

今回の課題作品はこちらです!

《地獄の映画100本ノック その12 『野獣刑事』》

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1982年公開の本作は、70年代の流れを汲んだアウトロー刑事もの。
プロットに関して言えば、正直なところ構成の甘さも感じます。
でもですね、それでいいんですよ、これは。

過剰な暴力、過激な性愛、そして最後に残るのは虚無感のみ。
この映画に求められていたものは全て詰まっているんですから。

というわけで、鑑賞直後の感想がこちら!

”光と影の魔術師”と呼ばれた工藤栄一監督の描く夜は、妖しく艶やかで美しいんです。

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これを観るだけでもおつりがきますよ!

おまけに、俳優陣もキレッキレ!

犯人逮捕のためなら、越えてはいけない一線も越えてしまうアウトロー刑事の緒形拳

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元祖(?)ダメんずウォーカーにして、大胆な濡れ場も披露するいしだあゆみ

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大切な存在がいるのに、シャブに溺れて暴れまくる泉谷しげる

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とまぁ、個性豊かなキャスト達が、人間の愚かさをこれでもかと見せつけてくれます。

それゆえに、彼らのやるせない末路には、やり場のない怒りすら感じずにはいられません。
いつの世も、愚かな大人の犠牲になるのは子供たち。
この負の連鎖を起こさない程度には賢くならなければ。
みんな約束だよ!
もう子供たちにツケを回してはいけない!